「松戸まつり」開催に関する意見書

松戸市本庁地区に江戸時代から連綿と受け継がれた伝統行事、松戸神社祭礼は、戦後の一時期の中断を経たものの、ふたたびかつての隆盛を取り戻しつつあります。
平成以後の古式神幸祭においては我々の文化財である「四神」の復活とともに、かつて近郷より「松戸の大祭り」と称された祭礼行列を復興するに至り、テレビ番組等で全国に周知されるまでとなりました。

ところが近年、大多数の松戸市民ならびに市内在学在勤の方々が、貴職が主宰される「松戸まつり」と、我々の伝統行事「松戸神社祭礼」とを混同されている、と伝え聞く事例が余りに多くございます。

松戸神社祭礼におきましては、例年であれば神社境内参道に露店が多数現われ地元の祭礼独特の雰囲気を醸し出すものですありますが、近年この露店の減少が著しく、本年祭礼に至っては本殿の周囲数件を数えるのみに留まりました。

古来からの地域の祭礼行事は、地域コミュニティー発現の重要な場として、また季節を彩る風物詩・伝統的習俗として「まち」の潤いと活性化には欠かすことの出来ないものであります。我々は地域の習俗を次代に伝える責務を念頭に、その保全には全力を尽くして参りました。

しかしながら、多くの市民の混同と、露店の激減に見られる祭りとしての集客力の低迷の原因は以下にあるものと推測されます。

@ 開催日程が至近であること
「松戸まつり」が松戸神社祭礼日のほぼ同時期(一週間前)に、同じ地域によって開催されていること。
地域住民としては伝統行事への愛着が強く、開催地域に居住しながら「松戸まつり」への協力を困難とする要因にもなっていること。

A まつり賑わいの差異が希薄

地域の神社祭礼は、神輿や露店など雑多で混沌とした賑わいが来客を高揚させる魅力を持つのに対し、「松戸まつり」はかつて市内特産品の展示・即売を主とする「産業まつり」として主題が明確であったものの、松戸まつりと改称して  以降回を重ねるごとにイベント志向が強まり、松戸の独自性に基づく求心力を、失いつつあること。
つまり「松戸まつり」も伝統的な地域祭礼と同様に賑わいの源泉を混沌に基づく高揚性に求めていること。

B 専門業者の動向
本来は市民の手作りによるバザーや、松戸市特産農工産品の展示販売等を主眼とすべきところ、これと同等あるいはそれ以上に専門業者の出店が見られ、これが開催日が至近でかつ同地域で行われる松戸神社祭礼への出店激減と来客減少の要因と考えられること。

C 広報上の取扱い
松戸市及び主催者側の広報活動にあたり、「まつり」の名称で極めて大々的かつ全市的に告知することが松戸市本庁地区の祭礼行事であるかのような混同を招くこと。
ならびに、「広報まつど」、「松戸観光マップ」等に一部特定の寺社は写真等を含め観光行事を大きく告知しているにもかかわらず、松戸市観光協会会員でもある松戸神社の地理案内や祭礼行事に関しては何ら記述も表示もされていないこと。

以上の要因が多くの市民に「松戸まつり」と「松戸神社祭礼の混同を招き、前述のごとく地域伝統行事における賑わいの低迷を招いているものと考察いたします。
私達は、こうした現状に伝統行事継承への危機を強く感じざるを得ません。

かつて地域コミュニティーは神社と氏子を基軸に各々の町会として成立していました。
戦後は、これが居住地主体のへと転換しましたが、「町会」「自治会」は「行政と地域住民を結ぶ団体」としてその存在と機能には何ら変わるものがありません。

さらには、最近の多くの自治体が「伝統的習俗コミュニティー」として地域行事を率先して広報する事例が全国の自治体ホームページ等に活発に見られます。

まさに現在の町会組織を基盤とする松戸市の地域政策も、地域の伝統行事の活性化なくしては次代に向けての活力を得ることが困難であるものと思われます。

松戸本庁地区および周辺地域においても、6月には秋葉神社、7月には小山浅間神社、10月には松戸の「松戸神社」・根本の「金山神社」・そして樋野口の「女体神社」等の伝統行事がありますが、広報紙面等において何ら紹介されておりません。

私達も松戸の伝統行事に賑わいを取り戻し、ひいては松戸市の活力となるよう広報活動をはじめとする万策を講ずる所存ではございますが、民間にあっては自ずと限界もございます。

そこで、私達は貴職に対しまして「全市的行事」と「地域伝統行事」がともに繁栄を享受し得るために、以下の提案をするものであります。

@

「松戸まつり」の開催は、本庁地区にあっては伝統祭礼行事の集中する期間を避けていただきたい事。

A

行政広報や観光案内等にあっては、全市民的行事と、地域伝統行事とを分け隔てなく、かつ、混同を招かぬよう手段を講じられたい事。

B

「松戸まつり」等公共機関主催のイベントでは専門業者の出店にあたりさらなる検討を求めたい事。

以上の方策によってこそ、全市民的行事と地域伝統保持のための行事とが共存が可能となり、ひいては松戸に賑わいと活力をもたらすものであると存じます。

この度、私達松戸神社氏子総代一同は、以上ご意見申し上げるとともに、次年度の実施に向け迅速にご検討され、ご回答を頂きたく要望するものであります。

平成12年11月28日

松戸市長 
  川井敏久 殿

松戸商工会議所会頭
  椎名和司 殿


松戸神社 氏子総代一同
本   町 陣ヶ前
 稲葉八朗
 倉田  晧
 本町 7-2
 本町 2-2
 佐々木福太郎

 松戸 11


一丁目山下 角  町
 原田光治

 
 松戸 1170-1401

 中台  傳
 渋木元吉
 鳥海  昇
 松戸 1679
 松戸 1662
 松戸 1741

二丁目 下横町 
 堀口和男
 高橋卓志
 松戸 1340
 松戸 1877
 大貫忠宏  松戸 1699
納屋川岸
三丁目西  下山 誠  松戸 2077-1
 安田保一
 松戸  武
 羽生辰正
 松戸 1425
 松戸 1809
 松戸 1779

 

平  潟

 高橋友次  松戸 2198
三丁目東 山  下
 福原  勤
 松戸高治
 関  兼雄
 松戸  996-3
 松戸 1368-5
 松戸 1092-3
鈴木利之  松戸 1027
(本年11月逝去されました)